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劇場版 テレクラキャノンボール2013

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(2014年/日本 132分)
監督/カンパニー松尾
出演/カンパニー松尾、バクシーシ山下、ビーバップみのる、タートル今田、梁井一、嵐山みちる、神谷まゆ、新山かえで

概要とあらすじ
アダルトビデオ監督のカンパニー松尾が、自身が愛するバイクとテレクラを同時に楽しみたいという動機から企画した成人向け(18歳未満鑑賞不可)ロードムービードキュメント。1980年代に流行した、個室に入った男性が見知らぬ女性からの電話を楽しむテレクラ(テレフォンクラブ)の要素と、アメリカ横断レースを描いた映画「キャノンボール」の要素を掛け合わせ、6人の男たちが車3台、バイク2台で東京から札幌までレースをし、その途上でテレクラや各種出会い系を通じてどれだけ素人女性をナンパすることができるかを競争する「テレクラキャノンボール」に挑む姿を追う。(映画.comより



「ネタバレなし」は監督への仁義立て!

メディアで大きく取り上げられたわけでもないのに
ネット上など、まさに口コミで評判が上がり、
あたかもゲリラ豪雨のような盛り上がりをみせている
『劇場版 テレクラキャノンボール 2013』
レイトショー上映しているポレポレ東中野は連日満員御礼で
ネット予約もできず、全席自由席でもあるため、
観に行くタイミングを計りかねておりましたが
念には念を入れて昼間にチケットを買うためだけにポレポレに赴き、
満を持してやっと鑑賞することができました。

もともとAVとして作られ、
映画館で上映することを想定していなかったこの作品ですが
カンパニー松尾の監督25周年にあたるということで
10時間あるオリジナルを2時間に編集し、
一週間限定で「劇場版」として上映したところが話題沸騰。
次々と各地での上映が決まっていったということのようです。

そもそもAVは、ポルノ映画とも違って
ひとりでこっそり観るものでしょう。
なかには数人でわいわい観たり、
自分の彼女と一緒に観たりするひともいるでしょうし、
かくいう僕もそんな経験がありますが、
これがなんともつまらない。
自分勝手に妄想と股間を膨らませて
孤独に観るからこそAVには価値があると思っているのですが
そんなAVを映画館のスクリーンで観たら
一体どんな感じになるんだろうと思い、
是が非でも映画館で体験したかったのです。

冒頭、「Twitterやブログでネタバレしないでください」という
テロップが流れ、
上映後のトークで壇上に上がったカンパニー松尾監督が
念を押すように「ネタバレしないでね」と繰り返していたので、
今回ばかりはネタバレなしで書くつもりです。
それはこの作品を観たものどうしの仁義です。

往年のバカ映画『キャノンボール』になぞらえて、
東京〜札幌を5人のAV監督とAV男優が
それぞれ車やバイクで目的地までのスピードを競い、
さらに、行く先々でナンパした女性とのセックスの内容を
ポイント制で競い合う
という、バカバカしくも夢のある企画。

登場する各地の女性たちは、それぞれ強烈なキャラクターです。
観客席からは「うわぁ〜、きっつぅ〜」という複数の声が。
……いや、確かにそのとおり。
決してすすんでお願いしたくなるような女性たちではありません。
はっきりいうと、ほとんどがブスでデブでババアです。
でもだからといって、女性の外見を観て発せられた
汚いものに接したときのような嘆声には
生理的な嫌悪感を抱きました。
彼女たちはたしかに醜いけれど、彼女たちに対して
「うわぁ〜、きっつぅ〜」と声を漏らしてしまう発想もそこそこ醜いし、
そもそもお前らも人の風貌をとやかく言えるほど
美しいわけじゃないだろ、と思うのです。
きれい事を言いたいわけじゃありませんし、
僕も彼女たちに少なからずヒいたのですが
彼女たちの風貌に対してヒいた反応にも
反射的にヒいてしまった
のです。

それにひきかえ、というべきか
そんな女性たちに対する監督&男優たちの接し方は見事です。
もちろん彼らもキツそうな反応を見せていましたが
それでも根本的な女性に対する敬意のようなものを感じました。
カンパニー松尾監督曰く、
「僕たちは女性に脱いでもらって初めて仕事になるんです。
 だからああいう接し方になる」

とのことですが、たんに職業上のノウハウのひとつだとは思えません。
大量の女性とセックスしたものだけがたどり着く境地のように
感じました。(大げさか)

彼らがレースのポイント稼ぎに燃やす情熱は
まったく無意味で無価値で馬鹿げています。
でも、人生なんてそんなもんでしょう!
勝ったからって意味があるわけじゃないけど
負けたくないと奮闘する彼らが本当に楽しそうだし、
まさに、ヤるかヤらないなら、
ヤる人生を選ぶほうがいい
のです。

もっとも印象に残ったのは、終盤で奇跡のように登場する女性です。
僕には彼女が妖精にしか見えません。
あのこだわりの無さ、自由さ、身軽さ、そして愛らしさ。
小さいことにこだわって縛られている自分を
みすぼらしく感じてしまいました。

AVを映画館で観てみて、自分なりに感じたことは
映画のPOVとAVのハメ撮りは似て非なるものなんだな、ということ。
どちらも臨場感を出すために用いられる手法ですが
映画のPOVがその場に居合わせているような感覚になるのとは違い、
AVのハメ撮りは、その場にいるどころか
カメラそのものが自分の視線であると妄想で補完する、
よりバーチャルなものなんだと思いました。
その点において、「ヌク」ことを目的として作られていない『劇場版』は
やはり映画なんだと思いました。

こんなに爆笑した映画は、ちょっと記憶にありません。
ネタバレなしでもこれくらいは語れるほど濃密な映画体験でした。
ほんとはネタバレしたくてうずうずしてるし、
ほかにも言いたいことは山ほどあるけれど
このへんにしておきます。
間違いなく、今年No.1の傑作です。

オリジナル版DVD観ようかなあ。(10時間か……)





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