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マシニスト

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(原題:Machinist 2004年/スペイン・アメリカ合作 102分)
監督/ブラッド・アンダーソン 脚本/スコット・コーサー 撮影/シャビ・ヒメネス 美術/アラン・ベイネ 音楽/ロケ・バニョス 編集/ルイス・デ・ラ・マドリード
出演/クリスチャン・ベール、ジェニファー・ジェイソン・リー、アイタナ・サンチェス=ギヨン、ジョン・シャリアン、マイケル・アイアンサイド、ラリー・ギリアード・Jr.、レグ・E・キャシー、アンナ・マッセイ

概要とあらすじ
1年間不眠状態にある機械工の男が巻き込まれていく不可解な事件を描いたスリラー。監督は「セッション9」のブラッド・アンダーソン。脚本は「テキサス・チェーンソー」のスコット・コーサー。撮影は「10億分の1の男」のシャヴィ・ヒメネス。音楽は「サロメ」のロケ・バニョス。2004年ニューシャテル国際ファンタスティック映画祭最優秀作品賞主要2部門受賞。工場で機械工として働くトレヴァー(クリスチャン・ベイル)は、原因不明の極度の不眠症ですでに365日眠っていない。体も生ける屍のように痩せ細っている彼は、ある日、アイヴァン(ジョン・シャリアン)という大男と出会う。その日から奇妙な事件が次々と起こり、工場ではアイヴァンに気を取られたトレヴァーの不注意で、同僚のミラー(マイケル・アイアンサイド)が片腕を失ってしまう……(映画.comより抜粋



考え出すと眠れなくなっちゃうんですよ

『ダラス・バイヤーズクラブ』で21キロ減量してみせた
マシュー・マコノヒーを観たからというわけではありませんが
こちらも負けじと役作りのための肉体改造に余念がない
クリスチャン・ベール『マシニスト』を。

『アメリカン・ハッスル』では、
でっぷり太ったハゲの詐欺師を演じていたクリスチャン・ベールですが
この作品ではマコノヒーの上を行く30キロ近い減量によって
病的なガリガリ姿(54.4キロ)
を披露してくれます。
その後、『バットマン ビギンズ』に出演するために、
4ヶ月で元の体重に戻したのも凄いことですが
映画の内容よりも、ベールの激やせ作品として記憶に残るのは
いかがなものかと思わないわけでがありません。
さりとて、それもまた映画の楽しみ方のひとつ。
作品には全然興味ないけど、あの女優が脱いだっていうから観てみるか
ていうのも鑑賞の動機として十分なわけで、
そんな下世話な関心がエンターテイメントには必要なのも事実です。
しかも、この作品のベールは
これでもかとばかりにやせ細った身体を露出しまくっています。

ただ、観ていてビミョーに感じたのは
骨と皮だけになったクリスチャン・ベールが登場すると
「うわ〜こんなに痩せたんだ〜すげ〜」と思いながら観てしまうわけで
演じる役柄よりもベール本人の体力が心配になったりして
なかなか彼が演じる役柄と映画の世界に
没入しづらい
という面があるのは否めません。
ま、べつに減量したり増量したりしていなくても
有名な俳優が出演していれば、そのような感覚は
少なからずあるんですけどね。

オープニングの死体をカーペットでくるむ
トレヴァー(クリスチャン・ベイル)をガラス越しに映すシーンに始まって
一貫して画づくりが重厚で美しい。
細かい編集で誤魔化そうとしないのも好印象ですが
ヒッチコック的サスペンスを思い起こさせるような
オーソドックスな劇判とも相まって、
むしろ古風な演出だといえるのかも知れません。
わざわざバルセロナの街を
小道具を使ってロスのように変身させ
て撮影されているそうですが
スペインのスタッフによって作られた映像と編集に
ハリウッド製のサスペンスとは違った印象を感じてしまいます。

1年間眠っておらず、まともに食事もしていないトレヴァーが
ガリガリに痩せるのは当たり前だとしても
いやいや、その前に死んじゃうだろと突っ込むのは野暮かもしれません。
時折、うとうとしたりするものの、
トレヴァーが眠ろうとするけど眠れなくて苦しむ場面がないので
彼の不眠は「考え出すと一晩中眠れなくなっちゃうんですよ」という
春日三球・照代的な悩み事の象徴だと考えたほうがいいのかもしれません。
(↑わかるひとだけわかればいいのさ)

こういう作品を、どう表現すればいいのかわかりませんが
ここはひとつ「ファイト・クラブもの」と言っておきましょう。
「自動車用シガーライター」「1:30」「ルート66」などのヒントを交えつつ、
徐々にトレヴァーの倒錯が明らかになっていきますが
ところどころ腑に落ちないシーンもあります。
トレヴァーが住む部屋の冷蔵庫には、身に覚えのないメッセージが貼られ、
その謎めいた内容が徐々にトレヴァーに影響を及ぼすのですが
あの付箋を貼ったのが無意識のトレヴァー(=アイバン)だとすれば
なぜにわざわざクイズのように遠回りなヒントを出すのか疑問です。
ま、そのような遠回しが、
トレヴァーが自身が抱えたトラウマと向き合おうとするまでの
逡巡というか、足取りの遅さだといえばいえなくもないけれど。

なんか、文句をつけているみたいですが、そんなことはありませんのよ。
こういう類の作品の筋を追っていくことは無粋なことに思われるので
具体的な内容を辿る気になれないだけで
じつはとても楽しみました。
DVDの特典映像にはメイキングと共に、カットされたシーンも収録されていて
とても興味深かったのですが
カットされたシーンはかなり説明的なもので
もしカットされずに本編に使用されていたら
ストーリーはわかりやすくなったかも知れないけれど、
間違いなくつまらなくなったであろうシーンばかりだったので
監督、グッジョブ。







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