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スリーピング ビューティー 禁断の悦び

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(原題: Sleeping Beauty 2011年/ オーストラリア 101分)
監督・脚本/ジュリア・リー 撮影/ジェフリー・シンプソン 編集/ニック・メイヤーズ 音楽/ベン・フロスト 美術/アニー・ビーチャム 衣装/シャリーン・ベリンジャー
出演/エミリー・ブラウニング、レイチェル・ブレイク、ユアン・レスリー、ピーター・キャロル、クリス・ヘイウッド

概要とあらすじ
川端康成の「眠れる美女」を新たな解釈で映画化した官能サスペンス。「エンジェル ウォーズ」のエミリー・ブラウニングが主演を務め、大胆なヌードも披露した。学費を稼ぐため、カフェの店員や企業の事務などさまざまなアルバイトをしてきた女子大生のルーシーは、雑誌の求人で見つけた秘密クラブで一風変わった仕事を始める。最初は下着姿で男性たちに給仕するというものだったが、仕事内容は次第にエスカレートし、睡眠薬を服用し眠りにつくという謎めいたものになっていく……。(映画.comより



眼を覚ますんだ、ルーシー!

いつものように、自分の勘だけを頼りにみた
『スリーピング ビューティー 禁断の悦び』の原作が
川端康成の『眠れる美女』だということはあとから知ったのですが
どうせその原作も読んだことがないテータラクなので
知ってても知らなくても問題ないのです。
知らないって素晴らしいね(はあと)

だからして、「新たな解釈で映画化」っていわれても
なにが「新たな」のかさっぱりなのですが
川端康成の『眠れる美女』は主人公が老人の男だそうで
まったく逆の少女の視点で描かれているところが新たなのですよ。
盆栽、茶筅、日本画、囲碁と日本びいきなアイテムが登場するのは
原作への敬意か、はたまたジュリア・リー監督の趣味か。

バイトのひとつなのか、研究所らしき場所で
ルーシー(エミリー・ブラウニング)
よくわからない管を喉に「挿入」される最初のシーンが
その後の「挿入禁止」の仕事と対比しているようにも感じますが
ルーシーは金銭的に困窮しているらしく、
家賃は滞納気味だし、そのうえ母親がどうやらクズのようで
カフェの店員やオフィスのコピー係のバイトを掛け持ちし、
夜は売春まがいのことをしています。
金を受け渡している描写はないので
男遊びをしているだけかもしれませんが
ルーシーにはまったく思い詰めたようすがありません。

血液検査を行なうほど新入りの採用に慎重な秘密クラブが
雑誌に求人を出しているというのはどうかと思うけれど
ともかく、ルーシーは金持ちの年寄りを相手にした仕事を始めることに。
下着姿でパーティーの給仕をするルーシーが
黒くて難儀なコスチュームを着た先輩給仕たちのなかで
ひとりだけ白い下着を着けているのは彼女が特別な存在だからでしょうが
エミリー・ブラウニングの幼児体型
純粋さを通り越した幼さをさらに引き立てます。

やがてルーシーは
睡眠薬で眠っているあいだに身体を弄ばれるという仕事に就くことに。
ここからがこの作品の本質部分であることは間違いなさそうですが
なにしろ設定や状況をことごとく説明しない作品なので
いろいろと憶測を巡らせてみるほかありません。
この手の作品は
意味ありげなことそのものが大事だったりするのですから
説明不足だと非難するのはお門違いでしょうな。
つまらないというのは、仕方がないけれど。

眠っているルーシーの身体を弄ぶ3人の客が
みな老人であることは、老いを表現しているのではないでしょうか。
最初の男は、短編小説を引き合いに出して
「わたしの(骨は)折れている」=生きていく力が残っていない、と
自分の死期が近づいていることを察していて
女主人に「そのうち世話になるときがくる」といっていることが
ラストに繫がります。
二人目の男は、勃起もままならないのに暴力的な性を求め、
若さに対する未練を感じます。
三人目のマッチョな男は、ルーシーを抱きかかえるものの
力が続かずにグズグズになってルーシーを落としてしまいます。

どうやらアル中らしい男とルーシーの友達以上恋人未満みたいな関係は
これまたさっぱりわかりませんが
ルーシーが唯一心を開いている相手だということは窺えます。
その男が自殺を決意したとき、添い寝してやったルーシーは
ラストで、最初の老人が自殺した隣で目覚めることに。

その老人を相手にする仕事を引き受けたとき、
ルーシーは、眠っている間になにをされているか
一度だけ見せて欲しいと願い出て断られるものの
こっそりカメラを仕掛けました。
何事においても真剣さを見せないルーシーが
ついに、自分の現実=眠っている間に起こっていることに
目を向ける覚悟をしたというふうに思えます。
自分が死と(または老いと)添い寝していたことに驚き、
泣き叫ぶルーシーは、ついに覚醒した=眼を覚ました、と
言えなくもないような気がします。

ていう、深読み。
このへんで手打ちにしてもらえないかね?





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