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THE ICEMAN 氷の処刑人

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(原題: The Iceman 2012年/アメリカ 106分)
監督/アリエル・ブロメン 原作/アンソニー・ブルーノ 脚本/モーガン・ランド、アリエル・ブロメン 撮影/ボビー・ブコウスキー 美術/ネイサン・アマンドソン 衣装/ドナ・ザコウスカ 編集/ダニー・ラフィク 音楽/ハイム・メイザー
出演/マイケル・シャノン、ウィノナ・ライダー、レイ・リオッタ、クリス・エバンス、デビッド・シュワイマー、ロバート・ダビ、ダニー・アベケイザー、ジェームズ・フランコ

概要とあらすじ
心優しき家庭人という表の顔と、冷酷な殺人者という裏の顔をもった実在の暗殺者リチャード・ククリンスキーを描いたクライムドラマ。1960年代、米ニュージャージーで妻と2人の子に囲まれ幸せに暮らすククリンスキーは、近所でも評判の良き夫、父親だった。しかし、その裏では家族さえも知らない一流の殺し屋として約20年間で100人以上を殺害していた。死亡日時を判定されないよう、殺した相手の遺体を冷凍保存することから「アイスマン」の異名をとったククリンスキーが、表と裏の2つの顔を使い分ける様を、「テイク・シェルター」「マン・オブ・スティール」のマイケル・シャノンの怪演で見せる。共演にウィノナ・ライダー、レイ・リオッタ、クリス・エバンス、ジェームズ・フランコら。(映画.comより



はたらくおじさん[暗黒編]

お前がそんな映画ばかり観てるからだ
といわれればそれまでですが
最近、実話を元にした映画が多いような気がします。
現実は、小説よりも奇なり珍なりなんて申しますが
フィクションでは追いつけないほど
僕らはとんでもない現実を生きているのでしょうか。
たぶん、そうなんでしょう。
自分の家族が、行ってきま〜す! なんつって
会社なり学校へ元気に出かけていったからといって
本当に会社なり学校へ行っているとは限らないと
考えたほうがいいのかもしれません。

短い独白シーンとオープニングタイトルの空撮のあと、
リチャード・ククリンスキー(マイケル・シャノン)
デボラ(ウィノナ・ライダー)の初デートから始まることで
ククリンスキーの幸せな人生の全てを語ろうとしています。
表のククリンスキーの人生は
美しい妻と可愛い二人の娘に囲まれて、
生活は豊かになり、住まいもどんどん豪華になって
ずっと上昇する曲線を描いています。

その曲線を上下に反転させたように
裏のククリンスキーは
二度と戻れないほど深い闇の中へと沈んでいきます。
家族には為替ディーラーと偽り、
じつは依頼を受けた相手を殺す暗殺者という生活を
20年間も続けていた
のが驚きです。
その間、殺した人間はなんと100人以上というから
塵も積もればなんとやらなんて感心している場合ではないのですが
ここがこの作品の肝の部分で
家族のことを第一に考える、良き夫であり良き父である表の生活と
まったく感情を表さず、指名された相手を淡々と殺す生活とを
一体どういうふうに精神的なバランスを保てば
20年間も平然と暮らすことができるのか。

娘に選んでもらったネクタイを締めて、
お、いいね、なんていいながら、
その脚で人を殺しに出かけるククリンスキーには
自分の家族を愛し、守りたいという気持ちは誰しも同じである
という想像力が決定的に欠如している
のですが
殺人マシーンのように寡黙で無表情のククリンスキーが
おびえるターゲットを前にして
「待ってやるから、神に祈ってみろ。」
珍しく饒舌になるシーンで彼の人間性が少しだけ垣間見えます。
娘をカトリック系の学校に入学させながら
先生の言うことは信じるなといってみたり、
ククリンスキーは完全に神の存在を否定しています。

ククリンスキーの人間性には
彼が幼少期に父親から受けた虐待によるトラウマが
ひとつの原因ではあるでしょうが
念を押すように繰り返し登場する「ポーランド人」という彼の出自も
彼の考え方に影響を及ぼしているように感じます。
アメリカ合衆国におけるポーランド移民は
「馬鹿で貧乏」と揶揄されるそうで
(非道い言い方じゃこと)
馬鹿にされ虐げられてきたポーランド移民の
鬱屈した怒りを体現するかのようにククリンスキーはキレやすく、
経済的にも上昇志向が強いのではないでしょうか。
また、後半から相棒となるミスター・フリージー(クリス・エバンス)
アイルランド移民であることから
ククリンスキー=アイスマンという個人の異常性だけではなく
アメリカ合衆国における移民の置かれた過酷な状況も含めて
強調して表現されているように思います。

身長193cmというマイケル・シャノンは本当にでかく
(平山相太より1cm高いぞ!)
ただ突っ立っているだけでも不気味な恐ろしさ。
地下駐車場でターゲットを殺して車で立ち去るシーンで
光るテールランプで後ろの壁が赤くなるという演出に
しびれました。

そりゃあ、さすがに歳はとったけど
ウィノナはやっぱり美しかったし、
この人が出てくるとロクなことはおきないと感じさせてくれる
レイ・リオッタは、あいかわらずレイ・リオッタでした。

さてと。そろそろ、仕事に出かけようかな。





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