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ロード・オブ・セイラム

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(原題: The Lords of Salem 2012年/アメリカ 101分)
監督・脚本/ロブ・ゾンビ 撮影/ブランドン・トゥロスト 美術/ジェニファー・スペンス 編集/グレン・ガーランド
出演/シェリ・ムーン・ゾンビ、ブルース・デイビソン、ジェフリー・ダニエル・フィリップス、ケン・フォリー、パトリシア・クイン、ディー・ウォーレス、マリア・コンチータ・アロンゾ、ジュディ・ギーソン、メグ・フォスター

概要とあらすじ
ミュージシャンや映画監督など幅広く活躍するロブ・ゾンビが、「ハロウィンII」(2009)以来3年ぶりに手がけた監督作。1692年に米マサチューセッツ州のセイラム村で起こった「セイラム魔女裁判」を題材に、ゾンビ監督が独自の解釈を加えて描き出すホラー。「ロード・オブ・セイラム(セイラムの領主)」と名乗る7人の女性が魔女裁判で死刑を宣告されるが、死の直前に判事に呪いをかけていた。それから数百年後の現代、ラジオ局のDJハイジは、「ザ・ロード」と名乗る何者かから1枚のレコードを受け取る。判事の子孫にあたるハイジは、レコードを再生することで魔女たちの呪いを解き放ってしまう。(映画.comより



キリストが嫌いなのはわかったよ

『グラインド・ハウス(2007)』のフェイク予告編
「ナチ親衛隊の狼女」
は覚えているけれど
ロブ・ゾンビという人についてよく知らないのですが
多才な人であるのは間違いなさそうです。
かなり暗黒面に偏った才能のようですけど。

題材となっている「セイラム魔女裁判」
閉鎖的な村のピューリタンたちによって
魔女の汚名を着せられた多くの女性たちが処刑されたという史実で
集団ヒステリーだったと言われていますが
「魔女狩り」という言葉が
濡れ衣によるつるし上げの代名詞として使われるように
基本的には理不尽な悲劇として認識されています。
それに反して、ロブ・ゾンビ監督が
本当に濡れ衣だったのかい?と、ほくそ笑んでみせるのが
この『ロード・オブ・セイラム』

ヒロインのハイジに扮するのがシェリ・ムーン・ゾンビ
ロブ・ゾンビの奥さんなわけだから
俺さま映画にほかならないのですが
全体のダークな美意識もロブ・ゾンビの趣味なんでしょう。
ハイジのファッションや部屋のインテリアや小物に到るまで
ビレバンが好きそうなセンスは悪くない、と思うけれど
もともとそんなダークな趣味で覆われた部屋の中に
ズ〜ンというSEとともに悪魔が登場しても
そういうインテリアなのかな?と思ってしまうところが難点。
魔女の亡霊によって、ハイジはどんどん悪魔の領域へと誘われるのですが
そもそもハイジが、
そっち方面好きなんじゃないのというようなキャラクターなので
ああ、なんという運命(宿命?)のいたずら! という
落差によるギャップがないのです。
あの手のファッションの女の子は嫌いじゃないので
結構、かわいくみえましたけどね。ハイジはそんなに若くないけど。

ハイジに届いた差出人不明のプレゼントが
「ザ・ロード」というバンドのLPで、
その曲をラジオで流したことで
魔女の呪いが街中の女性に浸透してしまうのです。
バンド名は「ザ・ロード」だっつってんのに、
「ザ・ロード・オブ・セイラム」って勝手に名づけたりするのが
わずらわしかったりするのですが
とにかくその曲が流されて以降は、魔女の呪いの一人勝ち状態
魔女との戦いどころか、周囲が抵抗することすらありません。
異変に気づきかけた作家は
あっさりとフライパンで殺されてしまうし、
ハイジにホの字の同僚は、ハイジの心配をしているだけで
まったく助けになりません。
ま、当のハイジ自身が最初から最後まで
魔女の呪いにマウントとられっぱなしだし、
ロブ・ゾンビ監督としては、
そんな魔女との戦いを描くつもりなどさらさらなく、
くだらない世の中よ、これでも喰らえ!的な精神
一貫しているといえば一貫しているけれど
一貫しすぎて都合良すぎな感は否めません。

ビジュアルのひとつひとつは、おおっとなるものが多いのですが
登場する悪魔的クリーチャーの造形が
毛むくじゃらの獣みたいだったり、おっさんみたいな赤ちゃんだったり、
エビみたいだったりと
こちらは明らかに一貫性がなく、
監督本人にはそれぞれ根拠があるのかもしれないけど
かっちょいいビジュアルを思いつくままに詰め込んだ印象です。

結果的に、倒錯的な映像で楽しめれば
意味不明でも支離滅裂でも一向に構わないのですが
リンチやホドロフスキーあたりと比べると
キチガイっぷりが物足りないと感じてしまいました。
鉄拳みたいに、白塗りで目のまわりを黒くしたハイジ
ボーダー柄のニット・セーターを着ていたり、
またそのニット・セーターが
いかにもありそうなダメージ加工だったりして
パンク少女の春の着こなし特集てなかんじで
なんとも可愛らしいかったりするのが
ポップではあるけれど、それ以上ではなかったなあという印象です。

ロブ・ゾンビ監督が、キリストくそくらえってことは
よーくわかりました。





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