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ウルフ・オブ・ウォールストリート

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(原題:The Wolf of Wall Street 2013年/アメリカ 179分)
監督/マーティン・スコセッシ 原作/ジョーダン・ベルフォート 脚本/テレンス・ウィンター 撮影/ロドリゴ・プリエト 美術/ボブ・ショウ 衣装/サンディ・パウエル 編集/セルマ・スクーンメイカー
出演/レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、マーゴット・ロビー、マシュー・マコノヒー、ジョン・ファブロー、カイル・チャンドラー、ロブ・ライナー、ジャン・デュジャルダン

概要とあらすじ
レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督が5度目のタッグを組み、実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートのセンセーショナルな半生を描いた。22歳でウォール街の投資銀行へ飛び込んだジョーダンは、学歴もコネも経験もなかったが、誰も思いつかない斬新な発想と巧みな話術で瞬く間になりあがっていく。26歳で証券会社を設立し、年収4900万ドルを稼ぐようになったジョーダンは、常識外れな金遣いの粗さで世間を驚かせる。全てを手に入れ「ウォール街のウルフ」と呼ばれるようになったジョーダンだったが、その行く末には想像を絶する破滅が待ち受けていた。ジョーダン自身による回顧録「ウォール街狂乱日記 『狼』と呼ばれた私のヤバすぎる人生」(早川書房刊)を映画化。共演にジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒー、マーゴット・ロビーら。(映画.comより



セックス! ドラッグ! ディカプリオ!

最近、90分前後の作品ばかり観ていたこともあって
約3時間の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を観に行くのに
あまり乗り気ではありませんでした。
しかも、内容がウォール街の証券マンの物語だと聞いて
これまで何度も描かれてきた金の亡者たちの
ウォール街で繰り広げられる栄枯盛衰を描いているんだろうと
先が読めたような気になってげんなりしていたのですが
やっぱり一応観ておこうかなと、誰にも期待されていない使命感を感じて
映画館へと足を運びました。

ヘルメットをかぶせた小人を的にめがけて投げ、賞金を競うという
下劣極まりないゲームに興じるオフィスの乱痴気騒ぎで
これから始まる物語が狂気に満ちていることを宣言しています。
細かいカットが息つく間もなく連続し、カメラ目線で自己紹介していく
ジョーダン(レオナルド・ディカプリオ)の語りは
まるでコカインのCMをみているようです。

時は遡って、「池に浮いたカス」と呼ばれるほどペーペーのジョーダンが
はじめて入社した証券会社でハンナ(マシュー・マコノヒー)と出会い、
一緒にランチをとるシーンになって
やっと映画が一旦落ち着きます。
このところ話題作に出ずっぱりのマシュー・マコノヒーは
わずかな出番ながら、胡散臭い存在感を強烈に放っています。
ジョーダンは、ハンナから証券マンの心得と
ドラッグとセックス(+センズリ)の重要性
を指南され、
その後の彼の生き方の指針としたようです。
ハンナの「おれたちは何も生み出さない」というセリフが印象的です。

前途洋々と思えた矢先に、世界大恐慌で会社が倒産。
一から出直しを余儀なくされるのですが
わずかな期間に身につけた証券セールスのノウハウを武器にして
ジョーダンのサクセスストーリーが始まります。
ジョーダンが少しずつ成功を掴み、収入が増えるにしたがって
彼のスーツや住まいはグレードアップ
し、
オフィスもガレージから超高層ビルのワンフロアを独占するまでに成長します。

僕なんぞは、株だ証券だといわれてもさっぱりなので
そんな面倒くさい説明を聞かされてもうんざりするだけで
面白くも何ともないのですが
この作品では、ジョーダンが成功を確実なものとするまでのあいだに
株取引に関するうんちくめいたものが登場するのは少しだけで
それも、電話のかけ方などの売り込みのノウハウが中心で
数字やグラフや経済用語がばんばん飛び出したりしないのが好印象でした。
むしろばんばん飛び出したのは「ファック」のほう。
ジョーダンと仲間たちがまともに仕事をするシーンはほとんどなく
彼らはずーっとコカインでぶっとびながらセックスばっかりしています。
逆に、よくそれだけバカ騒ぎをする体力があるもんだと
へんな感心をしてしまいます。
(コカインのおかげかな?)
レオナルド・ディカプリオが扮するジョーダン・ベルフォートは
実在の人物で、彼自身が描いた自叙伝が原作になっていますが
これでも事実よりは控えめだというから驚きです。

ず〜っと出ずっぱりのディカプリオが魅せる
ハイテンションな演技は凄まじい迫力でしたが
一番面白かったのは、ジョーダンが公衆電話に電話をかけに行くシーン。
電話で話している途中で、ドラッグが遅れて効いてきたジョーダンが
床に倒れ込んで悶絶する動きが凄い!
身体の自由がきかないジョーダンは
外に駐めてあるカウンタックまで這ってたどり着こうとするのですが
客観的にとらえたカメラでは6段しかない階段が
ジョーダンの主観に変わるとその倍以上の段数がある
という
さりげないトリックが見事。
そして、階段を転げ落ちたジョーダンがカウンタックにたどり着き、
ひっくり返りながら足でドアを開け、車にもぐり込むまでの
なんのための長尺かわからないワンカットが
ふざけきっていて本当に素晴らしいのです。
スウェット姿で転げ回るジョーダンのみすぼらしさと
高貴さすら感じさせるような白いカウンタックの対比も面白いのですが
なるほど、こういうときのためにカウンタックのドアは
上に開ける設計になっているのだねと感心しました。

下品で知性のかけらもない、
金儲けの中毒患者のような彼らをみて、眉をひそめるのは当然ですが
そこには少なからず妬みが混ざっていることも
正直に認めなければなりません。
客を騙していることに同情の余地はありませんが
彼らのバカ騒ぎをうらやましいと感じる気持ちはあるのです。

刑期を終えたジョーダンが催したビジネス・セミナーに集まった
裕福ではなさそうな身なりの客たちが
無言で羨望のまなざしをジョーダンに向けるラストショット

なにをかいわんや。なのです。

(なにやら、このセミナーでデカプーを紹介する司会者が
 ジョーダン・ベルフォート本人だそうですが
 そんなもん知らんわ。)









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