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アルゴ

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(原題:Argo 2012年/アメリカ 120分)
監督/ベン・アフレック
出演/ベン・アフレック、アラン・アーキン、ブライアン・クランストン、ジョン・グッドマン

あらすじ
「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」「パール・ハーバー」のベン・アフレックが、監督のほか製作・主演も務め、イランで実際に起こったアメリカ大使館人質事件の救出作戦を描くサスペンスドラマ。1979年11月4日、イラン革命が激化するテヘランで過激派がアメリカ大使館を占拠する。52人が人質になるが、混乱の中、6人のアメリカ人が自力で脱出。カナダ大使の自宅に身を潜める。CIAで人質救出を専門とするトニー・メンデスは、6人を安全に国外へ脱出させるため、大胆不敵な作戦を立案。「アルゴ」という架空のSF映画を企画し、6人をその撮影スタッフに偽装して出国させようとする。(映画.comより)




嘘の映画製作? まかせろ!

事件発生から18年後、機密扱いが解除されて公になった歴史の真実。
ジョージ・クルーニーが映画化権を獲得し、ベン・アフレックが監督したこの作品。

過激派に占拠されたアメリカ大使館を抜け出した6人。
カナダ大使館に逃げ込んだはいいものの、帰国するどころか外出もままならない。
そんな中、過激派は6人の居場所を探し出して処刑しようと躍起になっている。

どうやってこの6人を救出してアメリカに連れ戻すか。
あれもだめ、これもだめ。あ、そうだ。
カナダから映画のロケハンに来たスタッフってことにしよう!っていう、
「最高の最悪案」が事実だという空恐ろしさ。
CIAは本気でこの6人を救出しようとしているし、
ふざけて救出案を考えているわけではないのですが
最終的にこれが採用されてしまうあたりは、アメリカならではというべきでしょうか。
わが日本政府ならどうしたでしょう。

偽の映画(しかもSF)を撮ることによって成功させようとした、
まるで映画のような救出作戦を映画化するという
もう、なにがなんだか虚実入り乱れておるのです。

登場人物たちのファッションから小物まで
事件発生当時の雰囲気をリアルに描きつつ、
映画自体もわざと70年代風のざらついた画質にし、
ドキュメンタリータッチの撮影方法で撮られています。
当時、大流行した「スターウォーズ」のモチーフも全編にちりばめてあって、
(偽映画「アルゴ」そのものも「スターウォーズ」の二番煎じ)
そこかしこが「映画愛」に満ちた作品なのです。
深刻な事実を扱いながらオリバー・ストーン的説教臭さを回避して
エンターテイメントに仕上げているところは素晴らしいです。

冒頭の暴徒化したイラン人達が大使館へ侵入しようと
じわじわと迫ってくるシーンからドキドキものです。
終盤では、しつこいくらいにハラハラさせる映画的手法が満載です。
ぎりぎり間に合う航空券、肝心なときに出てくれない電話、
些細な理由での通せんぼ、かかりの悪い車のエンジン……
こういった細部の描写は脚本で演出されたもので事実ではないでしょう。
(たとえば実際には航空券は万が一に備えて3種類用意されていたそうです)
救出される6人のうち、
この作戦に最も懐疑的だった(というか一番びびっていた)一人が
最後の空港での取り調べでは得意のペルシャ語を使って難を逃れるシーンも
これぞ映画の面白さで、それが事実だったかどうかはどうでもいいですね。

そもそも、イラン革命は
石油利権を巡るイギリスとアメリカの思惑によって仕立て上げられた
パーレビ政権がやりたい放題を繰り返し、
その圧政に耐えかねたイラン国民がクーデターを起こしたもので
アメリカが非難されるのは自業自得なのです。
ですからこの映画で
イラン国民が悪者のように描かれているという意見は尤もなのですが
オープニングで経緯を説明してもいるわけだし、
ここは救出劇のスリルを味わうエンターテイメントと割り切っても
いいのではないでしょうか。
だいたい、この救出される6人よりも
大使館内に444日も拘束された52人のほうが
大変な目に遭ってますしね。

エンドロールでは、実際の本人の写真と演じた役者の写真が並べて映されますが
これが、またよく似てるんだ。ほんと、感心しますねぇ。

それにしても、私たちが知っている歴史とは
どこまでが真実なんでしょうか。
この世界も架空の映画なのかも知れませんよ。
なんつって。





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