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バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所

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(原題:Berberian Sound Studio 2012年/イギリス 92分)
監督・脚本/ピーター・ストリクランド 撮影/ニコラス・D・ノーランド 美術/サラ・フェンレイ 編集/クリス・ディケンズ
出演/トビー・ジョーンズ、コジモ・ファスコ、ファトマ・モハメド

概要とあらすじ
ホラー映画の音響スタジオに赴任した男性が狂気に陥っていく姿を、「レッド・ライト」などの個性派俳優トビー・ジョーンズ主演で描いた英国製サイコスリラー。1976年、イギリス人の音響技師ギルデロイはイタリアの監督サンティーニに雇われ、低予算ホラー専門の音響スタジオ「バーバリアン・サウンド・スタジオ」で働きはじめる。残虐シーンに合わせて野菜を切り刻み続けるうち、ギルデロイは自身の中に潜む残虐性に気づいていく。「シッチェス映画祭ファンタスティックセレクション2013」にて上映。(映画.comより



モヤモヤ〜って音はどうやって出すの?

『アフターショック』と同様に
「シッチェス映画祭ファンタスティックセレクション2013」
短期間だけ上映された
『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』
この「シッチェス映画祭〜」にはほかにもいくつか作品がありますが
『アフターショック』の次に興味を持ったのが
この『バーバリアン〜』でした。

この手の音響効果といえば
小豆を入れたザルを傾けて波の音を「ザザァ〜」と出したりするのが
思い浮かびますが
僕はこのような裏方の技術をみて「へぇ〜!」と感心するのが大好きで、
しかもそれが「怪奇映画」のためのものとくれば
心躍らずにはいられないでしょう。
明らかに意図された、長くてまどろっこしいタイトルの
やぼったさも好みです。
案の定、上映期間は取り逃がしてしまったのですが
早くもDVDが出たということで、さっそく観たという次第です。
ま、結果的には想像していたものと
全く違ったのですが。

イタリアの「バーバリアン・サウンド・スタジオ」に
雇われてやってきた
イギリス人の音響技師ギルデロイ(トビー・ジョーンズ)
彼が有能な音響技師だから招かれたのかどうかわからないが
言葉もまともに通じず、映画の内容もよくわからないまま
仕事を任されて戸惑っています。
彼はわざわざイギリスから呼び寄せられたわりには
スタジオであまり歓迎されているようすはありません。
前半は、ギルデロイが周囲の態度に戸惑うさまが延々と続き、
正直、眠気を誘います。

スタジオにいる人間は
なにひとつ信用できなそうな連中なので
とにかく、ギルデロイはイギリスからイタリアまでの旅費
経費として受け取りたいのですが
なかなかまともに相手にしてもらえません。
ひとりの女優からの指南によって強気に出たギルデロイが
強硬に支払いを迫ると、
ギルデロイが乗ってきた飛行機の便は存在しないといわれるところから
少しずつストーリーが変化していきます。

ギルデロイが読む母親からの手紙
たわいもない(けどグロい)内容が映画のセリフと合致したあたりで
ギルデロイの倒錯があきらかになってきます。
この作品を紹介する文章には
「ギルデロイは自身の中に潜む残虐性に気づいていく」とありますが
ギルデロイが徐々に残虐かつ凶暴になっていくようには
描かれていません。

終盤、辞めた女優の変わりにやってきた女優の
アフレコをやっているシーンで
ギルデロイはプロデューサーと
あたりまえのようにイタリア語で話していました。
そこから推測するに
ギルデロイはもともとこのスタジオに勤めるイタリア人で
イギリスから招かれていること自体が
彼の倒錯なのではないでしょうか。

だからこそ彼がイギリスから乗ってきたという飛行機の便も
存在しないしないのではないか。
そうであれば、彼が寝ていた部屋がホテルではなく、
キッチンの引き出しに包丁が入っているような一般的な住居だったのも
スタジオの連中が(いかれた)彼に冷ややかな態度をとっていたのも
納得がいくのではないでしょうか。
どうだ? ちがうか? どうなんだ?

とまあ、なんとか解釈の糸口が見えたような気がするものの
ラストで光に包まれるギルデロイをみても
いまひとつピンと来ない。
ミステリーの種明かしをしてくれなくても構わないけど
もし僕の推測が当たらずとも遠からずなら
周囲の人間はもっとエキセントリックで理不尽なほうが
よかったのではないでしょうか。
ギルデロイの音に対する執着も
それほど強烈に描かれているとは思えませんでした。

面白そうな題材だと思ったんですがね。





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