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ウィンターズ・ボーン

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(原題:Winter's Bone 2010年/アメリカ 100分)
監督/デブラ・グラニク 撮影/マイケル・マクドノー 
出演/ジェニファー・ローレンス、ジョン・ホークス、ケビン・ブレズナハン、デイル・ディッキー、ギャレット・ディラハント

あらすじ
2010年サンダンス映画祭でグランプリを受賞し、第83回アカデミー賞で作品賞、主演女優賞ほか4部門にノミネートされたヒューマンドラマ。米ミズーリ州南部・オザーク山脈の村に住む17歳の少女リーは、心を病んだ母親に代わり幼い弟と妹の世話をして暮らしていた。しかしある日、とうの昔に家を出て逮捕された父親が自宅と土地を保釈金の担保にして失踪。このまま裁判に出廷しなければ家を没収されてしまう。やむを得ずリーは自ら父親捜しに乗り出すのだが……。(映画.comより)



愛すべき足手まとい

この映画、「ヒルビリー」と呼ばれる
アメリカで暮らすスコットランド人の移民の物語です。
この「ヒルビリー」という人たちが
どういう存在なのかという前提を知らないと
この物語は理解できません。
もちろん、わたしは知りませんでした!
このあたりのことは映画評論家の町山智浩さんが
詳しく解説されていますのでこちらをどうぞ!



では、さようなら!
…じゃ、自分でやってる意味がないので私なりの感想を。

17歳のリー(ジェニファー・ローレンス)の家庭は
本当に貧しく、しかも父親は失踪、母親は頭がいかれてしまいました。
幼い弟と妹を養うのは自分もまだ幼いリーの仕事です。
銃の撃ち方やリスの捌き方まで、幼い兄弟達に手ほどきします。
「諦観」とう表現が適切かどうかわかりませんが
生活していくこと、兄弟を育てることに対して
とてもタフに対処していきます。

ついには、家や土地まで奪われそうになって、
なんとか家だけは阻止しようと立ち向かうのですが
その立ち向かう相手とはまさに「ヒルビリー共同体」
詳しくは町山さんの動画を……って、それじゃだめだって。

弱いものが生きるために、肩寄せ合って協力してきたことが
やがてがんじがらめの同調圧力を生む、というのは
日本でも、いや世界中でよくあることでしょう。
その同調圧力と戦おうとしたり逃げようとすると
今度は自分が攻撃の標的になってしまう。だから逆らえない……
いじめの構造とおなじですね。

とはいえ、本当は周囲の人たちも
リーのことを心配しているのが窺えます。
だって、いくらなんでも17歳の女の子が
家族の世話を全部やって、あげくに家まで取られそうになって
どう考えても不憫でしょ?
(といいながら、よってたかってボコボコにしますがw)
周囲の人たちも、ちょっとおかしいよな〜と思いつつも
生活するために同族支配に身をゆだねているわけですから
なるべく自分がとばっちりをくらわない程度で
リーを助けてやろうという気持ちはあるんです。

リーとその家族だけが不幸なのではなく、
この「ヒルビリー」と呼ばれる人たちの不遇。
どれだけ頑張っても貧しいままの生活から脱出するためには
やはり、何かを壊す必要があるんでしょうねぇ。





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コメント

やっとDVDで見ました。

仲間に徹底的に苦しめられ、
仲間に助けられる結末は悲しいです。
それが現実とは…。

見ている間、真相を追って行く流れに
ポランスキーの「チャイナタウン」が自然に頭をよぎりました。
あれもラストはやるせなかったけどなんだかんだ昔の映画。

「ウィンターズ・ボーン」は、オンタイムの映画。
オンタイムでアメリカの現実を制作するとは、
なかなかアメリカ映画やるじゃん!って思いました。
怖くないのかなぁ、度胸メチャある。
日本じゃグレーゾーンの問題を制作するのは無理ですね。

2013/11/26 (火) 21:06:51 | URL | OKU #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし

OKUさん
コメントありがとうございます。
オンタイムというか、昔から今に至るまでずっと続いている話ですよね。
ヒルビリーという設定はあくまで前提で、彼らの窮状を訴えるための作品ではないと思います。
アメリカはひどい国ですが、反論する表現の自由は認めるので
自己批判的な作品は多いです。

> 日本じゃグレーゾーンの問題を制作するのは無理ですね。
日本にもありますよ。『血と骨』とか『かぞくのくに』とか。

2013/11/26 (火) 23:03:03 | URL | のほうず #- [ 編集 ]

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