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ショーン・オブ・ザ・デッド

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(原題:Shaun of the Dead 2004年/イギリス 100分)
監督/エドガー・ライト 脚本/エドガー・ライト、サイモン・ペッグ 撮影/デビッド・M・ダンラップ 美術/マーカス・ローランド 編集/クリス・ディケンズ
出演/サイモン・ペッグ、ケイト・アシュフィールド、ニック・フロスト、ルーシー・デイビス、ディラン・モーラン、ビル・ナイ、ペネロープ・ウィルトン、ジェシカ・スティーブンソン、ピーター・セラフィノウィッツ

概要とあらすじ
突如として街に出現したゾンビの大群から恋人を救うべく立ちあがったダメ男の奮闘を描き、低予算ながらイギリスで大ヒットを記録したゾンビコメディ。ロンドンの家電量販店で働く冴えない青年ショーンは、親友のエドとつるんで自堕落な毎日を送っていた。ついにガールフレンドのリズに愛想を尽かされたショーンはようやく更正を決意するが、その矢先、街に大量のゾンビが発生。愛するリズを助けるため、エドと共に行動を開始するショーンだったが……。(映画.comより)



とりあえず座ろう!

言わずと知れたジョージ・A・ロメロ
『ゾンビ(Dawn of the Dead)』をモチーフに
エドガー・ライト、サイモン・ペッグ、ニック・フロスト
仲良し3バカトリオによる傑作です。

隅から隅まで、小ネタと小ボケの連続で
全部拾って解説してくれる人がいたら尊敬しちゃいますが
クイズの答えを探すようにネタを気にして
映画を楽しむのを忘れちゃうようでは本末転倒。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』
さまざまな映画のパロディという以前に
しっかりと構成された上質なエンターテイメントなのです。
エドガー・ライトはこれが長編初監督作品だというのですから
恐れ入りやす。

なーんて言いながら、
やっぱりネタを見つけたら楽しくなるのが人情。
そもそも重要な舞台となる「ウィンチェスター」という名のパブは
『悪魔の墓場(1974)英題:The Living Dead at Manchester Morgue』
というゾンビ映画をもじったもの。
って、サイモン・ペッグと監督本人が語っていますが
ふたりともふざけてるので、どこまでが真実かは不明。

電気屋で働くショーン(サイモン・ペッグ)
リズ(ケイト・アシュフィールド)という彼女がいるのに
幼なじみのエド(ニック・フロスト)とじゃれてばかりで
デートの時でもエドを連れてきてしまいます。
しかも、行くのはいつも「ウィンチェスター」。
名誉挽回するはずのレストランの予約も忘れ、
ついにリズに愛想をつかされてしまいます。

監督いわく、
「イギリス人は、問題が起きてもなかなか行動に移さない」
とのことで、ゾンビが現れても
「どうする?」「とりあえず座ろう」というような
ショーンのいまいち煮え切らない行動が
イギリス人の気質を表現しているのでしょう。

幼なじみのエドは、仕事もなく
朝っぱらからプレステで遊んでいるようなクズで
おならや猿の物まねで笑わそうとする
小学生並のくだらないやつですが
ショーンにとっては大事な親友です。

ショーンとエド、ピート(ピーター・セラフィノウィッツ)
家をシェアして暮らしているのですが
エドが散らかしたリビングにあるテレビに貼ってあった
「みむめ」というひらがなのステッカーがなんなのか、
いろいろググってもわかりませんでした。
見つけた人はみなさん頭をひねっているようですけど。
「まヌケ」+「もヌケのから」? 「まもなく」?
ま、いいやね。そんなことより、
いつもエドが玄関のドアを開けっ放しにしていることが
ちゃんと伏線になっていましたね。

母親のために買った花束を持って
(そういうとこがダメなんだってば、わはは)
ショーンがリズに謝りに行くも追い返されると
悲しいシーンでは突然雨が降り出すという
映画的手法
をコケにしていて笑えます。

ショーンが、家の近くの店にコーラを買いに行くシーンは
ゾンビ発生前と発生後で同じようにカメラがフォローするのも
憎い演出です。
同じ路肩でつまづく小ボケも笑えますが
持ち金がなかったショーンに「ツケといて」と言われた店主が
ゾンビ化したあと、手のひらを上にして襲ってくる

一瞬のカットも最高にふざけています。
ついに庭に現れたゾンビに
レコードを投げつけて対抗するふたりですが
大切にしているレコードのコレクションのなかでも
バットマンのサントラとダイアーストレイツは投げてよし!
わはは!

ほかにも、ジャガーの中でゾンビ化した義父を
「あれはもう父さんじゃないんだ!」といった直後に
義父がうるさい曲が鳴るカセットを切るとか、
デビッド(ディラン・モーラン)に向かって
「だまれ!このメガネ野郎!」といいながら振り返ると
デビッドはメガネをはずしているなどなど
よくぞここまで、というほど小ネタが盛りだくさんです。

ずっとふざけているようでいて
ショーンの義父との確執と和解を盛り込んでいたりするのが
物語に厚みを出しているように思うのですが
「ウィンチェスター」に立てこもってからの
内輪もめやゾンビとの攻防はしっかりと手に汗握る展開です。
誰一人ライフルをちゃんと扱えないのは
アメリカとイギリスの違いが意識されているのでしょう。
クイーンの「ドント・ストップ・ミー・ナウ」 に合わせて
ゾンビと戦うのはふざけているものの
ゾンビが恐ろしい存在だというホラーとしての緊迫感を
ぎりぎりのところで損なわないのが
数あるゾンビ・パロディ映画と一線を画すところです。
ず〜〜っと鬱陶しかったデビッドが
腹をえぐられて死んでいくシーンに本気を感じました。

ラストは、皮肉たっぷり風刺たっぷりで
『ゾンビーノ(2006)』なんかへと繫がってそうな感じでしたが
なにはともあれ、エドが生きててよかったね。
ん? あ、生きてないか。





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