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SUSHI GIRL

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(原題:Sushi Girl 2012年/アメリカ 98分)
監督/カーン・サクストン 脚本/カーン・サクストン、デスティン・パフ 撮影/アーロン・マイスター 編集/カーン・サクストン 音楽/フリッツ・マイヤーズ
出演/トニー・トッド、ジェームズ・デュバル、ノア・ハサウェイ、アンディ・マッケンジー、マーク・ハミル、コートニー・パーム、マイケル・ビーン、千葉真一、ダニー・トレホ

概要とあらすじ
ジョージ・A・ロメロ主催の短編ゾンビ映画コンテストで優秀賞に選ばれた経歴を持つカーン・サクストン監督の長編デビュー作。かつての強盗仲間フィッシュが刑期を終えて出所したことを祝い、パーティが開かれる。ディナーテーブルには、美しい女性の裸の上に寿司を並べた女体盛りが用意され、男たちは豪華な食事を楽しむはずだった。しかし、行方のわからない盗品や昔の因縁をめぐって次第に口論が起き、晩餐の場は狂気と暴力が渦巻く狂乱の宴へと変わっていく。出演はノア・ハサウェイ、マーク・ハミル(「スター・ウォーズ」)、ダニー・トレホ(「マチェーテ」)、千葉真一ら。(映画.comより)



早く食べないとスシが温まっちゃうよ!

「レザボア・ドッグス」×「キル・ビル」!という宣伝コピーは
確かにその通りなんだけど、その通り過ぎて
作品のほぼ全てを言い当ててしまっているので
もうほかに言うことはないんじゃないか……
そんな作品が『SUSHI GIRL』です。

寿司職人の千葉真一はそのまんま『キル・ビル』からでしょうが
千葉真一に対するリスペクトの視線が
タランティーノの孫請けにしか見えないのは
大きなお世話でしょうかね。
ちょろっと顔を見せるダニー・トレホ
マチェーテを持ってるのも、いかにも浅い……

一部の韓国人が見たらひっくり返りそうな、
壁面一杯に描かれた旭日旗のある部屋のインテリアを
いかにも下品な金髪のクロウ(マーク・ハミル)
「中国王朝みたいで、日本風じゃない」というあたり、
アジアに対する欧米の誤解を揶揄しながら
監督の「おれはわかってるアピール」だと捉えるのは
意地が悪すぎるかも知れませんね。
映画を観ているときには全く気がつきませんでしたが
マーク・ハミルといえば、
あのルーク・スカイウォーカーじゃああーりませんか!
失礼ながら……醜くなったねぇ。

部屋の中央に横たわった女体盛りを囲んで
『レザボア・ドッグス』的な密室劇が繰り広げられるわけですが
「ダイヤのありかを言え!」「知らない!」
不毛な応酬そのものにはこれといった展開はなく、
それぞれのキャラクターも、丁々発止の会話にも
いまひとつ魅力が感じられませんでした。
「うんこ」「タイマー」にまつわる
いかにもタラ風の無駄話も話の内容そのものが面白くありません。

フランシス(ジェームズ・デュバル)
実は警察と取引していて隠しマイクをつけていることも
リーダーのデューク(トニー・トッド)には
最初からお見通しだったわけですが
こういう徐々に明かされる事実が
拷問を受けるフィッシュ(ノア・ハサウェイ)の口から
ほのめかされていくわけではないので
メンバーたちが次第に不信感を募らせていく過程に
ドラマの昂揚が感じられません。
これまた映画を観ているときには全く気がつきませんでしたが
ノア・ハサウェイは『ネバーエンディング・ストーリー(1984)』
ファルコンに乗ってたあの美少年!
いつまでも決して終わらない夢なんかみてるから
こんな非道い目に遭うんですよ、まったく。

作品全体のシチュエーション自体が
タラ愛と日本好きを表現することを目的に用意されたとしか言えず
物語の根本的なところにかなり無理があるように思います。
ダイヤの入ったカバンをフィッシュが最後に持っていたことで
フィッシュはメンバーから疑われるのですが
ラストのオチに繫がる「ダイヤのゆくえ」は
カバンからこぼれ落ちたダイヤをスシ・ガール(コートニー・パーム)
拾っていたということなんでしょうが
それならフィッシュが
「全部落としちゃったんだよ!」と言わないのはさすがに不自然だし、
ダイヤを拾って大金を手にしたスシ・ガールが
メンバーたちに復讐するために
事件から6年後にメンバーたちが集まることをかぎつけ、
女体盛りの女体になりすまし、
寿司職人に頼んでアソコの部分に毒入りフグを盛ってもらい、
フグの毒にしびれたところを射殺する……
って、遠回りしすぎ!
女体盛りの女体なんかになったら、犯されたうえに殺されるリスクでかすぎ!
お金あるんだからさ、殺し屋雇おうよ。ね?

ちょっと『007シリーズ』を感じさせるような
BGMで始まるオープニングには期待を膨らませましたが
全体を通しては「タランティーノ風」という表現を
超えるものは見られませんでした。
タランティーノ作品における脚本の妙やスタイリッシュな映像、
映画愛に溢れたオマージュの数々などは
タランティーノの作風と言うよりも
どうしようもなく溢れ出てくる
タランティーノの人格のようなものだと思うのですが
このような「タランティーノ風」作品は
タランティーノへの「オマージュ」というより
「コスプレ」
に見えてしまうのです。
映画好きであればあるほど「うまい! にくい!」と
言いたくなるのがタラ作品の魅力でしょうが
「うまい!」より先に
「面白い!」があってこその「うまい!」だと思うのです。





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