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ワールド・ウォー Z

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(原題:World War Z 2012年/アメリカ 116分)
監督/マーク・フォースター 原作/マックス・ブルックス 脚本/マシュー・マイケル・カーナハン 撮影/ロバート・リチャードソン 美術/ナイジェル・フェルプス 編集/ロジャー・バートン、マット・チェシー 音楽/マルコ・ベルトラミ
出演/ブラッド・ピット、ミレイユ・イーノス、ダニエラ・ケルテス、ファナ・モコエナ、アビゲイル・ハーグローブ、スターリング・ジェリンズ、ジェームズ・バッジ・デール、マシュー・フォックス、デビッド・モース

概要とあらすじ
ブラッド・ピット主演、「007 慰めの報酬」「ネバーランド」のマーク・フォースター監督のメガホンで、マックス・ブルックスのベストセラー小説を映画化したパニック大作。突如発生した謎のウィルスが瞬く間に世界中へと広がり、各国の政府や軍隊が崩壊状態に陥る。元国連捜査官で、伝染病の調査や紛争国での調停役を務めた経験をもつジェリーは、旧知の仲の国連事務次官ティエリーに呼び出され、ワクチン開発の情報収集のため各国をめぐる調査隊に同行するよう依頼される。ジェリーは妻と娘2人を安全な国連指揮艦の空母にかくまってもらうことを条件に依頼を引き受け、ウィルスの謎を解明するため混乱する世界へ旅立つ。(映画.comより)



これぞ、ホントのパニック映画

渋滞に巻き込まれた車の中で
いらいらを紛らわすかのように動物クイズをしている4人家族。
娘が出した問題に正解した父親がガッツポーズをとっていると
白バイがサイドミラーをはじき飛ばして駆け抜けていく。
なんだ?と思った父親が車を降りると、遠くのビルが爆発。
事態を把握しきれないでいると、別の白バイ警官がやってきて
「車に乗ってろ!」と叫んだかと思った直後に
後ろから突っ込んできたトラックに追突されて
一瞬で消えてしまいます。
宙を舞う車の群れ。逃げ惑う人たち。街は突如のパニック状態。
僕の鼓動もどんどん高鳴って、手が震えてくるほどスリリング……

ちがーう!! パニック状態になってるのはオレ自身!!
突然、体験したことのない激しい動悸に見舞われ
これは本気でやばいと思った僕は
すみませんすみませんすみませんといいながら席を立ち、
這々の体で退場したのです。
自分の動悸と手の震えに驚きながら
しばらくトイレで座り込んでいると、徐々に落ち着いてきました。
そうです、おそらく「3D酔い」ってやつです。

普段から乗り物酔いしやすいわけでもなく、
いままで3D映画を観ても少しも気分が悪くなることはなかったので
こんなことはまったく初めての経験なのですが
このまま死んでしまうのかと思うほど、異変は急激なものでした。
映画が始まってまだ5分ほどしか経っておらず
まだ一匹のゾンビも登場していないにもかかわらず
とにかくそのときは、観念して一度帰宅したのですが
これであきらめては男がすたる。のど元過ぎればなんとやら。
気分が良くなったところで、その日のうちに
2Dの夜の回をネットで予約しリベンジしたのです。

ところが、「3D酔い」がトラウマになってしまったのか
2Dを観ても、3Dのときほどではないものの
やはり同じ冒頭のパニックシーンに差し掛かると
じわじわと気分が悪くなりスクリーンを観ていられないのです。
いままで観た映画と比べて
特別に映像がショッキングなわけではないのですが
激しい編集のせいなのか何なのか
自分でもわからないけど、とにかくそうなってしまうのです。
中盤以降はいつものように映画を観られるようになりましたが
ときおり押し寄せてくる不快感と戦いながら観ていた前半は
ほとんど細かいところに気を配る余裕はありませんでした。
いや〜、まいった。みなさんも気をつけなはれや。
(どうやって気をつければいいのかわからないけど)

元国連の調停役だったジェリー・レイン(ブラッド・ピット)
国連のやり方に異を唱えたカドで首になり
二人の娘のためにパンケーキを焼くのが仕事の主夫となっていましたが
急激な事態の変化に伴って、その手腕を必要とされ
家族を保護するかわりに、お前はいろいろ頑張れと言われ
ゾンビ退治のために世界を飛び回ることになるのですが
やっぱりそこは、ヒーロー。
しかも制作会社はブラピの「PLAN B」
ほぼ全てのことをブラピの行動力と発想と幸運で
やり遂げてしまいます。
WHO研究所に行ってからは、若干の仲間の協力も見られますが
なにしろ、軍用機の運転もできれば銃も使えるし
ちょっとした医療行為もやってのける
万能ヒーローなのです。万能ネギなのです。(ちがうか)
その万能ぶりには眼をつぶることにするとしても
女性軍人セガン(ダニエラ・ケルテス)を除く人物たちが
ブラピの引き立て役にしか見えないのは残念なところ。

見どころは、やっぱり大量のゾンビでしょう。
どこまでが実写なのかCGなのかわかりませんが
まるで「個」より「種」を重んじる蟻のよう
高い壁を乗り越えようとするゾンビたちの映像は圧巻です。
『28日後…』のごとく全力疾走するゾンビ達ですが
音に反応するというのがこの作品のゾンビの特徴でしょう。
加えて、この作品のゾンビは、死にそうな人間はスルーするという設定が
クライマックスに関わってきます。
ただ……ゾンビが猛烈な勢いで増え続けるということは
ゾンビは人間を食べたり殺したりするのが目的で襲ってくるのではなく
一回噛みつくだけということでして……
はは、ま、いいか。

WHO研究所B棟での、抜き足差し足な展開は
緊張感一杯でしたが
僕がパニックを起こすほど怒濤の展開だった前半に比べ
後半になるに従ってアクションがおとなしくなっていくのは
全体のバランスとしてはいかがなものかと思いました。
というのもこの作品は
一度はグロいラストシーンを撮影したものの
レーティングを下げるためにおとなしいシーンを
再度撮影し直したそうです。
そんなこんなで制作費は1億9000万ドル!
同じゾンビ映画でも『生徒会・オブ・ザ・デッド』とはエライ違いです。

また、一部ではこの作品の宣伝の仕方が話題になっていました。
それは、この作品をブラピ主演の家族愛の物語ということにして
ゾンビ映画であることをひた隠しにするというやり方です。
こんなに大量のゾンビが出てくるのに!
僕は半年ほど前にYoutubeで予告編を見たときから
ゾンビ映画だとわかって楽しみにしていたので
宣伝に惑わされることはありませんでしたが
各メディアには「ゾンビ」という表現を使わず
「感染者」と表現するようにという
お達しまで出ていたと言いますから、かなり醜悪です。

ゾンビ映画と聞いて鑑賞をためらいそうな、
とくにブラピ目当ての女性層などの動員が減るのを懸念したのでしょうが
「ブラピ主演の家族愛の物語」を期待して映画館に足を運んだ観客は
上映開始5分で登場するゾンビにがっかりするでしょうし、
「ゾンビ映画」を期待している観客はこの作品をスルーしてしまいます。
いったい誰に対して何を伝えたいのか理解不能な宣伝ですが
チケットさえ買ってくれれば、客ががっかりしても知ったこっちゃないという
場末のピンサロ並の薄汚い魂胆が見え見えで、
その後の評価に全くつながらないような目先の利益を追い求める発想が
観客の信頼を損ない、結果的に利益をもたらさないことに
なぜ気づかないのでしょうか。
「これはゾンビ映画ですが、今までにはない感動大作です!
 ホラー映画が苦手な方も、見方が変わりますよ!」
っていうくらいのことが言えませんかね。
嘘をついて、得るものはありません。

とにかく、僕にとっては
本来とは違った意味で「トラウマ映画」でした。
DVDが出たらもう一回、自分のパニック症状に
チャレンジしてみたい気もします。
(でも、今後3Dは避けるようにしよう……)





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コメント

私もこの映画を見て、冒頭5分程度から震えが止まらなくなってしまいました。
冷房が寒すぎるのかな?とも、思ったのですが震えがきたのがいきなり!で、服装を暖かくしても少しも収まらず、実は急性の肺炎にでも罹ったのか不安になったぐらいガタガタブルブル震え続けていたのですが、映画がエンドロールになった途端に震えがピタッと収まりました。
特に怖い映画でもなかったので、7.1サラウンドのせい?とか思って自分を納得させようとしていたのですが・・・。
ちなみに私は2Dで見ました。
なんとなく仲間がいて嬉しかったです。

2013/09/02 (月) 21:05:28 | URL | じゅじゅ #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし

じゅじゅさん、コメントありがとうございます!
そうでしたか、僕も仲間がいてなんとなく嬉しいです(笑)
そのときだけで症状が治まったのならよかったですね。
僕の場合はそれをきっかけに、日常でも動悸が上がったり、突然気が遠くなったりという症状に悩まされました。
その後、一本映画館に観に行きましたが本編が始まる前にどうしようもない不安感に襲われたので
映画の内容うんぬんではなく、(普段からB級ホラーばっかり観てますしw)
完全にパニック障害の引き金を引いちゃった感じです。
体調不良の注意を促すアナウンスがあってもいいんじゃないかなと思いました。

2013/09/03 (火) 01:21:01 | URL | のほうず #- [ 編集 ]

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