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飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲

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(原題:Texas Chainsaw 3D 2013年/アメリカ 94分)
監督/ジョン・ラッセンホップ 脚本/アダム・マーカス、デブラ・サリバン、クリステン・エルムス 撮影/アナスタス・N・ミコス 撮影/ウィリアム・A・エリオット 編集/ランディ・ブリッカー 音楽/ジョン・フリッゼル
出演/アレクサンドラ・ダダリオ、ダン・イエーガー、トレイ・ソングス、スコット・イーストウッド、タニア・レイモンド、ショーン・サイポス、ケラム・マレッキ=サンチェス、トム・バリー

概要とあらすじ
映画史に残る殺人鬼レザーフェイスを生み出したトビー・フーパー監督の「悪魔のいけにえ」(1974)のその後を描く続編として製作された3Dホラー。1973年、米テキサスで凄惨な事件を引き起こした殺人鬼ソーヤー家は、幼子だったヘザーを除いた全員が、駆け付けた保安官と町の男たちにより抹殺された。時は流れ、養父母のもとで大人になったヘザーは、亡くなった祖母から遺産相続の通知を受け取り、自身の知られざるルーツにも興味を抱いたことから、祖母が残した大邸宅へ向かう。しかし、そこには祖母が密かにかくまい、生き延びていたレザーフェイスが待ち受けていた。(映画.comより)



飛び出さなくてもいいと思います

「オリジナル『悪魔のいけにえ』の正当な続編」ということで
観ないわけにはいかないので行って参ったのですが
「正当な続編」といわれると、
じゃあ、トビー・フーパー監督が撮った『悪魔のいけにえ 2』
正当な続編じゃないのかよ?
という疑問が浮かんでくるのは当然のこと。
しかーし、そこは大らかな気持ちで
気づかなかったことにしてあげましょう。
それがホラー映画好きな大人の態度というものです。エヘン。

オリジナル版のラストシーンから
時系列が繫がっているという点において
『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』
「正当な続編」とされるわけですが
オリジナル版の映像をそのまま使った
ダイジェストのようなオープニングは
オリジナルを知らない初見の観客にとっては丁寧ですが
あまりにも律儀で説明的。
その後に続くソーヤー家のシーンから考えても
この作品がオリジナル版の同窓会的な側面は逃れようがないので
観客に対する配慮がどっちつかずな印象です。
ここはひとつ「わかんないことはオリジナル版を観れば?」くらいの
ぶっきらぼうさが望まれるところ。

むしろ、オリジナル版を知る観客からすると
警察に駆けつけられて屋敷に立てこもったソーヤー家には
これ誰?! どっから集まったの?! と思うような面々が。
オリジナル版の事態を察して、近所の親戚縁者が
集合したということなのでしょうが
オープニングとはうって変わって、唐突な飛躍の仕方です。
ま、ここで親戚がいるってことを示しておかないと
今後の展開に困る事情もわかりますが。

そんな、冒頭の立てこもりシーンはまさに同窓会。
銃を構えるドレイトンは、
オリジナル版のジム・シードーがすでに亡くなっているので
『悪魔のいけにえ 2』でチョップトップを演じたビル・モーズリイが演じ、
オリジナル版レザーフェイスのガンナー・ハンセンも顔を見せ、
オリジナル版で唯一生き残ったサリーを演じていたマリリン・バーンズ
ヒロインに遺産を残すおばあちゃんに扮しています。
当時20歳だったじい様のジョン・デュガン
40年経って、リアルじい様になって登場しています。
ちなみに、ストーリーはオリジナル版から20年後の話なので
1993年ということになります。
え? 1993年なのにiphoneが出てくる?
そうだっけかなー? ……なんか問題ある?

オリジナル版が優れた作品であればあるほど
その続編やリメイクは、いくらがんばっても
それなりの出来に留まってしまうのは致し方ないところ。
観客のほうもそれは承知の上のはずですが
それにしても「正当な続編」というには
オリジナル版から引き継いでいるのは時系列だけで
オリジナル版全編に漂う不吉で忌まわしい雰囲気は一切引き継がれず、
むしろ定型的なホラー映画になっているのは残念なところです。
「いけにえ」になる若者たちは
『悪魔のいけにえ』よりも『13日の金曜日』を感じさせるほど
わかりやすくチャラい存在で、ちょっとがっかり。
ソーサー家の血を継ぐヘザー(アレクサンドラ・ダダリオ)
これまたわかりやすく、ヒロインとして仕立て上げたのも
この作品から深みを奪う要因ではないかと思います。

とはいえ、ヘザーに扮するアレクサンドラ・ダダリオの
雨宿りできそうなほど突き出たロケット乳と
ヘソ出し過ぎルック
は最高です。
イケメン警官のカール(スコット・イーストウッド)に騙されて
(↑クリント・イーストウッドの息子!)
手を縛られ、いつのまにかノーブラになっていたシーンよりも
ボーダーのタンクトップ姿のほうがはるかに魅力的です。
なにしろ、ウエストから股関節へ到る「魅惑の縦すじ」まで
くっきりと見せてくれるんですから!
ソーサー家を知る街の人間から
「目もとがそっくりだ」といわれるその目もとが
アヴリル・ラヴィーンみたいにアイラインで真っ黒なのは……
気にしないようにしよう。

レザーフェイスに関しては、キャラを掘り下げるしか手立てがなく、
女装癖を思わせるようなシーンがありましたが
レザーフェイスの本当の姿を知れば知るほど
恐ろしさが損なわれていくのです。
好意的に見れば、レザーフェイスが人の皮を剥いでマスクとしているのは
メイクを通り越した過剰な変身願望なのだ!と言えなくもないのですが
そんな解釈をすればするほど
オリジナル版が持つ「理解不能な狂気」の魅力とは
かけ離れていってしまうのです。

ま、『悪魔のいけにえ』なんてえのは、古典の名作ですから
落語のように「やっぱり志ん生の『いけにえ』が最高だね」とか
「談志の『いけにえ』も捨てがたいよ」とか
一杯やりながら言い合えばいいんじゃないでしょうか。
そんで酔っぱらった挙げ句に殴り合えばいいんじゃないでしょうか。
そんで翌日仲直りすればいいんじゃないでしょうか。

そんなことより、タイトルで「飛び出す」といっている以上、
この作品は3D作品なわけですが
チェーンソーが客席に向かってくるカット以外は
3Dであることの恩恵は得られず、中途半端な立体感がむしろ邪魔
IMAXの映像はただただ暗いばかりで
ディティールがわかりにくくなっただけでした。
3Dがいくらブームを重ねても
一向に根付かない理由がわかったような気がしました。
2Dでよくね?





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